2010年5月11日火曜日

8 May.2010


















大阪万博記念公園を見て歩く。
「リルケ詩集」を読み終える。

万博記念公園はさながら痕跡博物館といった印象。
40年を経た現在も存在感を発揮し続ける太陽の塔と、きっちりと東西南北に合わせて計画された公園内の軸線は、これから後もその効力を失うことはないだろう。
今や誰も足を止めないお祭り広場には、コンクリートの地面を埋め直した跡が数多く見られ、「デメ」と「デク」が動きまわっていたかつての風景を想像させてくれる。

公園内を歩くと、各国のパヴィリオン跡地に置かれた石碑や彫刻に目をとられる。
なかでも、水を抜かれてその機能を失った姿を晒すイサム・ノグチの噴水と、誰も寄りつかない場所に埋め込まれている若林奮の「クロバエの羽」には長いこと見入ってしまった。

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